第31回 Beyond Angiography Japan 開催にあたって
テーマ:境界を越える―侵襲・非侵襲の融合で拓く循環器診療の次世代戦略
この度、伝統ある「Beyond Angiography Japan(BAJ)」第31回大会の世話人を拝命いたしました。Beyond Angiographyは、米国にてNissen教授(Cleveland Clinic)やYock教授(Stanford University)らを中心に発足した会を淵源としています。日本では1996年、山口徹先生、鈴木孝彦先生らを中心に産声を上げ、四半世紀を超える歩みを経て、今回で第31回という節目を迎えることとなりました。
これまでの歩みと病態理解の深化
本会はその名の通り、血管造影法(Angiography)の限界を補完する多種多様なモダリティに光を当ててきました。
非侵襲的診断技術:Coronary CT, Cardiac MR, PET, SPECT
血管内イメージング:IVUS, OCT/OFDI, NIRS-IVUS, 血管内視鏡
生理学的指標:CFR, FFR, NHPR, FFR-CT, IMR
画像解析技術:Angio-based FFR
これらの科学的根拠を詳細に検討することで、私たちは循環器疾患の病態生理をより深く、精緻に理解し、治療を飛躍的に発展させてきました。
第31回の狙い:“実装の時代”への挑戦
記念すべき第30回では「温故知新」をテーマに、歴史を紐解きながら病態生理の未解決領域を掘り下げました。今回の第31回では、その議論をさらに一歩進め、「いかにしてこれらの情報を統合し、臨床現場で患者さんに還元するか」という“実装”に焦点を当てます。現在、私たちの手元には膨大な選択肢があります。しかし、技術が増えたからこそ、「どの場面でどの指標を使い分けるか」「いかに合理的に統合するか」という判断が、かつてないほど重要になっています。これからの循環器診療には、新技術の導入のみならず、費用対効果を見据えた合理的な選択や、侵襲・非侵襲を架橋するハイブリッドな発想が不可欠です。
多職種の連携で拓く未来
本会は、放射線科医と循環器内科医が手を取り合って企画・運営を担うユニークな場です。医師、コメディカル、そして開発企業の皆様が一堂に会し、以下の視点から議論を深めたいと考えています。
精密な診断の追求
患者中心の有機的な診療運用
近未来の循環器診療のあるべき姿
本会が、新たな知見と強固な連携を生み出し、循環器診療の次なるステージを切り拓く場となることを心より期待しております。皆様の積極的なご参加をお待ち申し上げております。
Beyond Angiography Japan XXXI
大会長 園田 信成(日本赤十字社唐津赤十字病院)
副会長 尾田 済太郎(熊本大学病院)
Beyond Angiography Japan
代表世話人 鈴木 孝彦(豊橋ハートセンター)